第113回 和洋国府台女子中学校高等学校 軽音楽部
第113回目の開催となる今回は、千葉県市川市にある和洋国府台女子中学校高等学校を訪問。JR総武線市川駅からバスで10分のところに位置する同校は中高一貫教育を行う私立の中学校・高等学校で、水泳部や卓球部、ダンス部をはじめ、運動部/文化部を問わずに活動が盛んです。
開会式で講師陣の紹介やクリニックの趣旨を説明し、軽音楽部の部長や顧問の先生から歓迎のメッセージをいただくと、早速、当協会の三谷理事長による「部活動としての軽音楽部」に関する座学からスタート。
講義の冒頭で「軽音楽部の評判を上げるのに大切なことは何だと思いますか?」「この学校の中での軽音楽部の評判はどうですか?」と、部員たちに質問。部活動は学校に認められた「課外授業の一環」としての取り組みであること。また、サッカー部や野球部、吹奏楽部や合唱部と同じように「目標に向かって一生懸命に努力し、結果を分かち合う」という部活動に取り組む姿勢や練習の成果を発揮する演奏会やコンテストに挑戦すること。また、軽音楽部の活動で得られるスキル(コミュニケーション、チークワーク、クリエイティビティ、エンターテインメント)など、様々な視点から部活動の在り方を紹介しました。
第2部では「全員で取り組むボーカルレッスン」を実施。専門学校東京ビジュアルアーツのボーカル講師である吉永綾子先生が登壇し、発声する際の体の使い方や腹式呼吸のコツ、基礎練習としてのリップロールや鍵盤に合わせての発声練習に取り組み、実践しながら理解を深めました。
昼食休憩を挟んで、後半は代表バンドによるアンサンブルのクリニックです。あいみょんの「マリーゴールド」や椎名林檎の「丸の内サディスティック」、シンガーズハイの「ノールス」や[Alexandros]の「閃光」などのコピー曲を披露し、演奏後に講師が総評やアドバイスを伝授。「人前で演奏するのは2度目とのことですが、正しい方向で上達しています。数をこなしていけば、より良い演奏になるので、頑張ってください」「全員でリズムを取り、特にドラムがスネアを叩くところ…2拍目と4拍目でノレるようになると、さらにグルーヴが出て、アンサンブルにまとまりが生まれるので、意識してみてください」「演奏に関しては十分にできているので、今後はメンバーでアイコンタクトを取ったり、体を動かしながら演奏するなど、見た目にも楽しめる演奏を目指してください。まだまだ足元やギターのネックを見ることが多いので、なるべく目線を上げるようにしましょう」など、今後につながるアドバイスやメッセージが伝えられました。その後、2回目の演奏を披露し、どのバンドも短時間のうちに成長が見られるなど、実践を通して学ぶことができました。
顧問の先生の声 |
今日は部員にとって新鮮なことばかりで、顧問の私もたいへん勉強になりました。部活動としての軽音楽部の在り方をはじめ、アンサンブルのレッスンは、どのバンドにも当てはまることばかりで、講評の前後でガラリと変わっていたのには驚きました。今日の講義を部内で共有し、これからの活動につなげていきたいと思います。 |
協力:専門学校東京ビジュアルアーツ