レポート

講習会/演奏会

東京都立駒場高等学校でバンドクリニックを開催(5年ぶり/2回目)

第109回目のデジレコ・バンド・クリニックの実施校は東京都目黒区にある東京都立駒場高等学校です。同校でのクリニックの開催は2017年以来、2回目となります。運動部、文化部ともに部活動が盛んで、数々の大会で入賞した結果が校内に掲示されており、同校のKMCも昨年の東京都大会で上位に入賞するなど、活発な活動が行われています。

定刻となり、クリニックがスタート。開会式で講師陣の紹介やイベントの趣旨、1日の流れを説明し、KMCの副部長や顧問の先生からも歓迎のメッセージをいただくと、早速、当協会の三谷理事長による「部活動としての軽音楽部」に関する座学が始まりました。三谷理事長は「軽音楽部の評判を上げるのに大切なことは何だと思いますか?」と部員に問いかけ、部活動は学校に認められた「課外授業の一環」としての取り組みであること。サッカー部や野球部、吹奏楽部や美術部と変わらず、「ある目標に向かって一生懸命に努力し、結果を分かち合う」という部活動への姿勢や練習の成果を発揮する場への挑戦の大切さなどを述べました。

▲スライドを使い、部活動としての軽音楽部の在り方を説明

第2部は「音と電気の基礎知識」についての座学です。「音とは?」という基本的な部分から始まり、マイクロフォンの構造や集音した音がスピーカーから出力される仕組みを紹介。PAシステムを構成する各機材の解説はもちろん、外音と中音の違いやモニター・スピーカーの活用方法など、演奏時に役立つポイントも取り上げました。

第3部は当協会の辻副理事長による「アンサンブルが良くなるための練習方法」と題した講義です。「練習」という日本語を英語にすると「プラクティス」「トレーニング」「リハーサル」「ドリル」という風に様々な言葉にできるなど、使い分けが大切であることを紹介。普段の練習を「個人の練習」「バンドでの練習」「ライブに向けた練習」という風に仕分けをし、それぞれの目標や要点を明らかにすることで練習の質が向上し、効率よくスキルアップできると述べました。

▲練習を「個人・バンド・ライブ」に分けて考えるのがコツ

午前中最後の講義は「Q&Aタイム」と題して、質疑応答の時間を設けました。「スタジオ練習に入るまでの個人練習のコツ」や「ボーカルの歌以外の役割について」「コピー曲を演奏する上での大切なこと」などの質問に対して、今回のクリニックにご協力をいただいた専門学校東京ビジュアルアーツ/音楽総合学科の木村真己先生と小金坂栄造先生にもご登壇いただき、わかりやすい解説やアドバイスをしていただきました。

昼食休憩を挟んで、午後は6バンドによるアンサンブルのクリニックです。コピー曲を中心に演奏を披露し、演奏後に木村先生や小金坂先生、辻先生がアドバイス。今後につながる講評をはじめ、自分の音がよく聴こえるようになる機材の配置も解説しました。

▲講師や部員たちの前で代表バンドが演奏を披露しました

▲演奏後、今後につながるアドバイスや講評を伝えました

顧問の先生の声
講師の先生が伝えてくださったことは部員たちにとって新鮮なことばかりで、とても勉強になりました(藤原先生)
アンサンブルのレッスンでは講評だけでなく、スピーカーの置き場所やアンプの使い方など、実際のアクティビティーとして解説してもらえたのも部員たちの心に響いたと思います。ありがとうございました(秋山先生)
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