レポート

顧問向け/提案

軽音楽部による地域活動の事例 他

全国各地の高等学校軽音楽部の顧問の先生方とリモートでつながり、情報交換やテーマを設けたセミナーをお送りする「高等学校軽音楽部顧問集会(リモート)」。2022年3月6日に第7回目の開催を迎え、今回も東京都や神奈川県、千葉県、埼玉県、静岡県、愛知県など、全国各地から25名の先生方にお集まりいただきました。

愛知県立瀬戸工科高等学校 PSLMC顧問の佐藤大介先生の司会のもと、顧問集会がスタート。今回は「軽音楽部による地域活動の事例」と「初心者向けの課題曲の選び方」という2つのテーマの講義です。

第1部は静岡県高等学校文化連盟軽音楽専門部長であり、令和3年度末で定年を迎えられた静岡県立静岡西高等学校音楽部顧問の小澤知彦先生にご登壇いただきました。着任当時の音楽部の様子や部の立て直しを図り始めた頃の話から始まり、どのように部活動としての音楽部を確立したのか。また、校内での評判を高めるための方法をご紹介いただきました。そして、地元の商店街のイベントやお祭り、地域行事での演奏や協力を介した文化部としての軽音楽部の在り方に関するお話では、地域貢献や地域との連携活動を通して「生徒たちに自己肯定感を与えることができる」という点が印象に残りました。楽器の演奏やイベントへの協力を通じて、家族や親戚、学校の先生以外の人たちから喜ばれ、感謝の言葉をもらい、時には涙を流して喜んでくれるお年寄りの方もいるなど、これらの取り組みで得られるのはかけがえのないもので、まさに部活動であるからこそだと感じました。

第2部は「初心者向けの課題曲の選び方」と題して、当協会の副理事長であり、音楽専門学校講師の辻 伸介先生が登壇。部活動として課題曲を設けることのメリットを挙げたほか、テンポやキー(調)、リズムやコードの難易度、歌詞の内容など、いろいろな観点で選曲をすることの大切さを述べました。そのためには、テンポを落として練習を始めたり、難しい箇所は簡略化する、メトロノームを使いながら練習に取り組み、AメロやBメロ、サビなどのセクションごとに練習する、というアドバイスを伝えました。講義の後半では、初心者向けの課題曲として最適なバンドや楽曲を一挙に紹介。あいみょんやHump Back、SHISHAMOやリーガルリリー、SCANDALやスピッツ、家入レオなどを例に挙げ、どんな特徴があるのかを具体的に解説しました。

質疑応答の時間を経て、今回の顧問集会は終了。閉会後には定年を迎えられた小澤先生と話をしたり、情報交換で仲を深めるなど、時間の許す限り、交流を行いました。終了後のアンケートでは「とても参考になりました。自校でも取り組めるような内容で、明確なイメージも湧きました」「ちょうど知りたいと思っていた内容でした。貴重な話を伺うことができ、有意義な時間でした」「いろいろな先生方の意見が聞けて良かったです。早速、実践してみます」といった回答をいただきました。

当協会では、今後も各回にテーマを設けた顧問集会を開催します。次回は5月に開催予定ですので、ぜひご参加ください。詳しくはホームページにてご案内します。

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