2022年5月8日 専門学校東京ビジュアルアーツ
【参加校】東京都立小山台高等学校/品川女子学院/大成高等学校/中央大学杉並高等学校/神奈川県立市ケ尾高等学校/柏木学園高等学校/埼玉県立越谷西高等学校/埼玉県立草加南高等学校
大型連休の最終日にあたる5月8日(日)、首都圏近郊の高校軽音楽部を対象にした「軽音合同演奏会」を専門学校東京ビジュアルアーツで開催しました。コロナ禍ということもあり、首都圏での開催は1年半ぶりとなります。感染症拡大防止の観点から参加校を分ける形で、午前と午後の2部制で実施。8校/18バンドが参加しました。
当協会の合同演奏会は「軽音楽部の練習試合」という位置づけで開催しています。演奏者はもちろん、「他山の石」として観覧者にも演奏する楽しさや活動していく上での刺激を感じてもらうべく、3つの目的を掲げています。1つ目は、高校の音楽系部活動に所属する生徒に発表の場を与え、他校の演奏を観覧する機会を提供すること。2つ目は、演奏後に音楽大学/音楽専門学校の講師による講評を受けることで、今後の練習の参考にすること。3つ目は、合同演奏会を通じて参加校の生徒や顧問間の交流を図り、切磋琢磨して欲しいと考えています。
開会式を行い、講師の紹介が終わると、早速、1バンド目の演奏からスタート。講師は専門学校東京ビジュアルアーツの岩本先生と樗木先生、そして、当協会の辻 副理事長が務めました。講評では「トップバッターで緊張したと思いますが、とても堂々とした演奏でした。正しい方向で上達しているので、このまま発表の数をこなしていけば、より良い演奏になりますので、ぜひ頑張ってください。いくつかアドバイスをすると、全体的にキーが高いと思います。原曲のままだと、ボーカルさんが歌うサビが裏声になってしまうので、カラオケのキー・チェンジをする感覚で、キーを変える(移調する)と歌いやすくなります。また、少し高度な話になりますが、みんな上手に演奏していますが、体がフラついてしまっています。全員でリズムを取り、特にドラムのスネア・ドラムを叩くところ…2拍目と4拍目でノレるようになると、さらにグルーヴ感が出て、アンサンブルにまとまりが生まれるので、意識してみましょう」という講評が伝えられました。
また、別のバンドには「基本的な音作りは、よくできています。ただ、もう少し研究すれば、さらに良くなると思います。それは音域を意識した音作りをするということです。例えば、2本のギターがまったく同じ音を出すと、偏りができて音が痩せてしまい、アンサンブルの中で聴こえにくくなってしまいます。そこで、『私はシャリ~ン!という感じの音作りをするね』とか『私は丸みのある、温かいサウンドを担当するね』という風にバンド内でディスカッションをしましょう。楽器の音の個性も加味しながら演奏できると、一人ひとりの音が聴こえて、かき消されることもないので、ぜひ楽器の持つサウンドを意識してみてください」というアドバイスがあり、各バンドが今後の参考にしました。