レポート

講習会/演奏会

新渡戸文化高等学校でバンドクリニックを開催(2年ぶり/2回目)

第108回目のデジレコ・バンド・クリニックの実施校は東京都中野区にある新渡戸文化高等学校です。同校でのクリニックの開催は2回目となります。「挨拶・礼儀・感謝」を部則に掲げ、日々の練習はもちろん、校内ライブや他校との合同演奏会まで、部が一丸となり、活発な活動が行われています。

デジレコ・バンド・クリニックの開催趣旨や1日の流れを説明し、当協会の三谷理事長による「部活動としての軽音楽部」と題した座学から開始。講義では「部活動は学校に認められた、課外授業の一環としての取り組みです。ある目標に向かって全員で一生懸命に努力し、結果をみんなで分かち合う…という姿勢や日頃の練習の成果を発揮する場への挑戦というのはサッカー部や野球部、吹奏楽部や美術部と何ら変わりません。さらに、軽音楽部に限ったことで言うと、たくさんの音楽に触れることができたり、オリジナル曲の制作に挑戦することで、かけがえのない宝物が得られるなど、クリエイティブな側面も持ち合わせているのが特長です」と紹介し、部活動の基本や取り組む姿勢、軽音楽部の特長などを紹介しました。

▲部活動としての軽音楽部の在り方をわかりやすく解説

▲アンサンブルを良くするには練習の目的を分けましょう

休憩を挟んで、「音響と電気の基礎知識」「アンプ&エフェクターでの音作り」「ライブのセッティング方法と盛り上げ方」と座学が続きます。参加した生徒はiPadやノートに教わったことをメモし、真剣な眼差しで講義に耳を傾けました。アンプやエフェクターの音作りの解説では専門学校東京ビジュアルアーツ/音楽総合学科の岩本浩佳先生にもご登壇いただき、アンプの各つまみの効果やマルチ・エフェクターでの音作りのコツをお話しいただきました。

▲講師を務めた岩本浩佳先生がエフェクトの効果を紹介

「大会入賞バンドの演奏鑑賞」の時間では、2021年末に開催した当協会の主催大会でグランプリや準グランプリを受賞したバンドの演奏映像を視聴。審査員長を務めた当協会の副理事長であり、音楽専門学校講師の辻 伸介先生が各バンドの評価ポイントと入賞の決め手になった要因を解説しました。

続いて、辻先生による「アンサンブルが良くなるための練習方法」についてです。普段の練習を「個人のスキルアップのため」「バンド全体で合わせるため」「本番を想定するため」という風に分け、練習の要点を明らかにすることで目的が明確になり、効率よくスキルアップが狙えることを紹介しました。

最後は、2バンドによるバンドクリニックです。どちらもオリジナル曲を披露し、演奏後に岩本先生と辻先生がアドバイス。「メンバーのリズムの取り方がバラバラなので、ロックの基本である2拍目と4拍目…スネアドラムの位置を意識できるとグルーヴ感が生まれ、タイトな演奏になります」など、今後につながる講評を伝えました。

▲代表バンドが講師や部員たちの前でオリジナル曲を披露

▲演奏を聴いて、今後につながるアドバイスを伝えました

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