2022年9月4日(日)専門学校東京ビジュアルアーツ
【参加校】東京都立小山台高等学校・東京都立鷺宮高等学校・新渡戸文化高等学校・神奈川県立市ケ尾高等学校・茂原北陵高等学校
夏休みが明けた9月最初の日曜日、首都圏の高校軽音楽部を対象にした「軽音合同演奏会」を専門学校東京ビジュアルアーツで開催。今回は初の試みとして、出演するのは「2年生以下のバンド、かつ演奏曲はオリジナル曲のみ」とし、東京都や神奈川県を中心に5校/約30名が参加しました。
当協会の合同演奏会は「軽音楽部の練習試合」という位置づけで開催しています。演奏者はもちろん、「他山の石」として、観覧者にも演奏する楽しさや活動する上での刺激を感じてもらうべく、3つの目的を掲げています。1つ目は、高校の軽音楽系部活動に所属する生徒に発表の場を与え、他校の演奏を観覧する機会を提供すること。2つ目は、演奏後に音楽大学/音楽専門学校の講師による講評を受けることで、今後の練習の参考にすること。3つ目は、合同演奏会を通じて参加校の生徒や顧問間の交流を図り、切磋琢磨して欲しいと考えています。
開会式を行い、講師の紹介が終わると、1バンド目の演奏からスタート。講師は音楽総合学科の木村真己先生と樗木太一先生です。今回は1バンドあたり、30分という時間を割いて、演奏に対する講評を伝えたほか、「イントロだけ」や「サビまで」など、講師が気になった点や、すぐに修正できるポイントを挙げて、重点的にアドバイスを実施。参加者も自分自身やバンドのことに置き換えて、メモを取ったり、耳を傾けました。
講評では「リズム感が良く、とても良いグルーヴが出ていました。特にドラムとベースのリズム隊が良かったです。アドバイスとしては、せっかくギターが2人いるので、もう少し2本の音色の違いを出せると良いと思います。はっきりと両者の違いを出した方がサウンドに奥行きが出て、さらに空間が広がったサウンドになります」「とても良い演奏で、バンドの一体感が素晴らしいと思いました。やりたいことや表現したいことの方向性がメンバー全員で合致していると感じました。サビのメロディーは、とてもキャッチーで印象に残りますね。バンドのアレンジですが、一本調子にならないように場面ごとにバンド全体のダイナミクス(音量の強弱)をコントロールして表現ができると、さらに良くなると思います」「より向上するためには、楽曲のテンポを20~30くらい落としたクリックを鳴らしながら、個人やバンドで練習してみてください。合うようになったら、テンポを3~4ずつくらい上げて演奏を繰り返し、元のテンポまで上げていく練習をしてみましょう。すると、バンド全体の縦の点が揃ってきて、演奏力が向上することは間違いありません」「楽曲のダイナミクスを皆で表現できるように練習や話し合いをしてみてください。音の強弱を付けることで、メロディーや歌詞をしっかりと聴衆へ届けたり、世界観に引き込むことができるようになります」といった講評や今後につながるアドバイスがあり、各バンドが参考にしました。