顧問はかく語りき – 国際学院高等学校 軽音楽部顧問 一ノ瀬 武先生

全国学校軽音楽部協会の理事長と、全国各地の軽音楽部の顧問とが自校の現状や軽音楽部の将来について徒然なるまま、熱く語る。

のどかな風景の中に校舎がそびえ立つ、埼玉県の国際学院高等学校 軽音楽部は全国高等学校総合文化祭「2018信州総文祭」軽音楽部門優秀賞(全国2位)や2017年と2018年の埼玉県新人大会で2年連続でグランプリを受賞するなど、精力的に活動されています。埼玉県高等学校軽音楽連盟の常任委員である一ノ瀬先生に急成長の理由を伺いました。

こういう部活動にしたい

ー 顧問になられた経緯を教えてください。

▶来年度で7年目になります。「クラシックやジャズのコンサートに行って、生の音楽を聴くのが好きだ」という話をしていたら、いつの間にか軽音楽同好会の副顧問をしていました。その翌年には、当時の顧問の先生が他校に異動してしまい、私が繰り上がりで顧問になりました。

ー どんな変革を行ったんですか?

▶当時は自由な部活動で、他の部活動と掛け持ちをしている生徒も多く、掛け持ちをしている上級生が突然来て、練習を始めてしまうなど、ルールがあまり決まっていませんでした。そのような中、初めて合同演奏会で埼玉平成高等学校さんに伺った時に、埼玉県のグランプリ校の部員が1列に並んで「今日はよろしくお願いします!」と心から挨拶をしてくれたんです。合同演奏会の運営もホスピタリティーを持ってアテンドしてくれたことに感動して、「私もこういった軽音楽の活動をしたい」と考えて、活動を進めてきました。

新しい発想が生まれることが大切

ー 全国の顧問の先生の中には、運営に困っていらっしゃる方も多いようです。

▶私は恵まれていたと思います。たくさんの合同演奏会に参加させていただく中で、他校の顧問の先生方やプロの方に技術的なお話を聞くことができましたし、合同演奏会への取り組み方や他校の先生の指導の様子、機材の扱いなども学ばせていただきました。埼玉県をはじめ、東京都内の高校軽音楽部のたくさんの先生方や生徒さんたち、OBの皆さんとご一緒するようになって、お手本にさせてもらいながら、自分たちにしかできないような新しい活動にチャレンジしています。

ー まずは顧問同士のネットワークを作った、と。

▶はい、生徒たちも県内、他県の強豪校の演奏を見て刺激されたり、いろいろなアドバイスをいただいたり、自分たちの中にはない、新しい発想が生まれていったようです。それが大切だと思います。オリジナル曲を作るようになったのも、そういったカルチャーショックがキッカケだったと思います。それぞれの段階で「自分たちにできることは何か」を考えて欲しいと思っています。

「責任を持って自分たちで活動しなさい」

ー 校外活動も盛んなようですね。

▶埼玉県障碍者就労支援施設の支援事業で、運営ボランティアや生演奏による書道パフォーマンスなどに参加したり、ユネスコスクール関係で音楽を通してヨーロッパやアジアの国々の先生方や生徒たちと国際交流をしています。他にも、さいたまスーパーアリーナをはじめとするイベントでの演奏やテレビ、ラジオ、新聞、音楽雑誌などの取材の様子も学校のホームページやYouTube(英語訳付)で発信しています。今ではそれを見て、入学してくる生徒も増えてきました。社会貢献活動についても活動を通して、地域社会に関わることの大切さを学びながら、人間的な成長をさせていただいています。社会貢献活動は熱心に行っており、個人的には、こちらの活動の方が好きです。

ー お忙しそうですね。

▶︎顧問の先生は皆さんそうだと思います。教員の仕事は授業や担任業務、生徒募集などのその他の業務、研修など、多岐に渡ります。部員には「責任を持って自分たちで活動しなさい」と言っています。機材も高額なので、ちょっとした場面でも大切に扱うように厳しく指導しています。軽音楽部が社会にもっと認められるようになるには、やはり生徒指導が大事だと思います。

「居心地の良い場所で満足せず、外を見なさい」と指導している、と話す一ノ瀬先生

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