フィルを入れるとテンポがズレると言われるのですが、どうすればよいですか

このコーナーでは、バンドのアンサンブルをはじめ、ボーカルやギター、ベース、ドラムなど、デジレコ・バンド・クリニックの講義の中で高校生の軽音楽部員から質問されることが多い「疑問」を取り上げ、誌面上で解説していきます。ぜひ参考にして、これからの練習に役立ててください。(2016/2/DiGiRECO.JR VOL.10 掲載) 協力:専門学校ESPミュージカルアカデミー

Q:フィルを入れるとテンポがズレると言われるのですが、どうすればよいですか

A:ミュージシャン科講師 滝沢光一先生

この質問は、必ずドラマーが上達する上でぶち当たるお悩みですね(笑)。まず、フィルが入ってもテンポもしくはグルーヴが乱れないドラマーたちは、どんなことに注意して自分のプレイを組み立てているか少し考えてみましょう。基本的にドラマーが入れているフィルインは、リズムとまるでかけ離れたようなプレイをしているように思われがちですが、実はそうではなく、大抵のドラマーはある法則のもとにフィルインを組み立てていると思います(例外もありますが)。その法則とはリズムで刻んでいる音符を基盤として、その動きをなるべく止めずにフィルインを構成するというものです。普通の8ビートであれば、右手はハイハットもしくはライドシンバルを8分音符で刻んでいますね。その右手をスネアに移してみてください。そのままでも8分音符の連打としてフィルとしては完成なのですが、その音符の隙間に左手を入れることによって16分の連打が完成します。このようにリズムの時に動かしていた部位をフィルイン時にもそのまま動かしてフィルを構築するのがオーソドックスなセオリーと考えます。それに加えて、リズム演奏時に左足のゴーストモーションをしている人は、その動きを止めることなくフィルインを演奏できるようになることも効果的です。特に休符が多く入ったフィルインは、休符の長さを自分で感じて音符を表現しなくてはいけないので、テンポがズレるという点では非常に難易度があがります。

上記のセオリーとは別に、最近流行しているツインペダルなどを用いた、手足のコンビネーションを使っての高速フレーズを多用する場合は、フィルインの際に音符のパルス(分け方)をチェンジすることが上手くできずに、テンポがズレて聴こえてしまうことがあります。この場合は左足のリズムキープが難しいので、ドラマーの基本練習であるチェンジアップという練習で4分音符に対して32分、6連、16分、3連、8分といった音符の分け方を体と感覚で覚えることで克服できるようになります。ただ、その際に追加練習としてメトロノームを聴きながら、ゆっくりからで構わないのでリズム〜フィルインの流れの繰り返しを練習することをお勧めします。

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