エレキギターにはピックアップがいくつか付いていますが、どれを使うのがよいのでしょうか

このコーナーでは、バンドのアンサンブルをはじめ、ボーカルやギター、ベース、ドラムなど、デジレコ・バンド・クリニックの講義の中で高校生の軽音楽部員から質問されることが多い「疑問」を取り上げ、誌面上で解説していきます。ぜひ参考にして、これからの練習に役立ててください。(2016/2/DiGiRECO.JR VOL.10 掲載) 協力:専門学校ESPミュージカルアカデミー

Q:エレキギターにはピックアップがいくつか付いていますが、どれを使うのがよいのでしょうか

A:ミュージシャン科講師 岩尾 徹先生

音作りの第一歩として、エフェクターなどより先にピックアップのセレクトがあります。音の違いを専門的に掘り下げると長くなってしまうので、今回は演奏上、聴感上での違いをメインに、代表的な例としてレスポールとストラトキャスターで大まかなサウンドキャラクターを説明していきます。これが正解という使い方は存在しないので、あとはそれぞれプレイヤーのセンスということになりますが、その中でもある程度の法則があるので参考にしてみてください。

レスポールの場合

リア、フロントの2つのポジションとそれらのミックスのセンターという3つのポジションがあります。

◎リア:ブリッジに近いのでブライトなサウンドが特徴で、歪ませた時エッジのきいたサウンドが得意。ピッキングハーモニクスも出しやすい。

◎フロント:リアに比べ甘い丸みのあるサウンドが特徴。リアよりも歪ませてコードを弾いた時、コード感がよりわかりやすい。

◎センター:リアよりもブライトでなく、フロントほど甘くないサウンド。コロコロっとしたキャラクターの音とでも言いましょうか。

ストラトキャスターの場合

3つのシングルコイルピックアップがついています。ポジションはリア、センター、フロイント、あとそれぞれの(リア+センター、センター+フロント)ハーフトーンという5ポジションがあります。フロント、リアには、シングルかハムバッキングかの違いがありますが、上記のレスポール編とニュアンスは同じだと思ってください。それ以外のポジションは…

◎ハーフトーン:コロコロっとしたキャラクターの音

センター:シングルでウォームなサウンドを出したい時(レスポールぽい)に使用したりします。

ソロを弾く場合

ピックアップのセレクトはフレーズに表情をつけるためにします。ピッキングハーモニクスをきかせてロックっぽく弾くにはリアが、ジャジーなフレーズはフロントがベストでしょう。また、テクニカルなフレーズでは奏法で違いがあります。速弾き、スィープはフロントピックアップの方がフレーズがまとまります。リアはフロントより弾きづらいですが、ドライブ感は出ます。タッピングはリアの方がサウンド的に良いでしょう。

バッキング時の使い分けとしては、まず歪み系の場合、ハードドライブなパワーコードでのミュートバッキングなどは、リアピックアップを使用した方がエッジ感が出ます。16feelのコードワークをしたい場合なら、フロントもしくはセンターで、ストラトならハーフトーンという選択もあります。ニュアンスはそれぞれ違いがありますが、共通点はコード感がリアより出やすいというところです。次にクリーントーン系では、クールな16feelなコードワークの場合、レスポールはセンター、よりジャジーにいきたいならフロント。ストラト系はセンター、フロント、ハーフトーンでしょうか。時代によってピックアップのチョイスに変化があるので、いろいろ聴いてみると良いと思います。

このように絶対コレ!っていうものは存在しないのがギターの音作り。もっといえば音楽の楽しさなんですよね。でも、もう少しお手本がほしいのならば、あなたが大好きなギタリストをコピーするときにフレーズだけでなく音色も研究してみるといいと思いますので、ぜひトライしてください。

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