弦高が高いと弾きにくいと言われたのですがどうすればいいですか

このコーナーでは、バンドのアンサンブルをはじめ、ボーカルやギター、ベース、ドラムなど、デジレコ・バンド・クリニックの講義の中で高校生の軽音楽部員から質問されることが多い「疑問」を取り上げ、誌面上で解説していきます。ぜひ参考にして、これからの練習に役立ててください。(2015/9/DiGiRECO.JR VOL.8 掲載) 協力:専門学校ESPミュージカルアカデミー

Q:弦高が高いと弾きにくいと言われたのですがどうすればいいですか

A:ギタークラフト科教務 長谷川英律先生

良い質問ですね!そもそも『弦高(げんこう)』が初耳の読者もいらっしゃるかもしれないので根本から簡単に説明しましょう。

『弦高』とは?

弦高とは通常、弦とフレットの隙間の事を指します。例外的にボディとの距離を指す場合も有ります。弦とネックは常に平行ではなく0F(フレット)からブリッジにかけて少しずつ隙間が広くなるため、メンテナンスの紹介のされ方によって計測位置が異なることがありますが、今回は12F(フレット)上で弦の下からフレットの頂点までの数値をもとにご紹介します。

弦高が低いと弾きやすい?!

弦高が下がることで押さえるときのタッチが軽くなり、隙間も少なくなるのですばやく抑えることができるので、確かに弾きやすく感じる人は多いでしょう。しかし楽器全体のコンディションに狂いがあると演奏時に揺れた弦がフレットに当たって『ビビり』を生じることもあります。楽器って調整で弾き心地がまったく変わるんです。

理想の弦高は?

BESTな数値は有りません!なぜなら演奏者によって好みが違うからです。基準となる目安を知ったうえで自分に合ったセッティングを探してみましょう。エレキギター1弦で1〜1.5ミリ、6弦で1.5〜2ミリ、ベースの1弦で1〜2ミリ、4弦で1.5〜2.5ミリ位、この間の弦は少しずつ変化させて弦飛びした際に引っ掛かかりがないようにします。先端から目盛がついているスケールがあると重宝しますが、持っていない方のために身の回りの物で同じ厚みの例を挙げると1mmではピック、1.5mmは1円玉などがあります。これらを単体や組み合わせて12F(フレット)と弦の隙間に入れると簡易的ではありますが計測することができます。

調整する際は

何事も順番が大切です。基本の順番はチューニング_ネックの反り調整→弦高調整→(P.U.高調整)→オクターブ調整となります。

いつも使うチューニングに合わせ、ネックに適切な負荷を与えた状態でネックの反りを調整します。反り調整の方法について細かくは…また説明する機会があるのでしょうか?

ネックの反りが変わることで弦との距離が変化する(順反りの時は隙間が広く、逆反りの時は狭くなる)ためこのタイミングで行わないとこの後に行う作業の意味が有りません(写真1/少し順反り、写真2/順反り)。ネックの状態が適切になってからブリッジで弦高を調整します。どこかできちんとメンテナンスされていればネックの反りを直すことで適正値に戻るはずです。

写真1 少し順反り

写真2 順反り

ブリッジでの調整は

多種多様のブリッジがありますが、大まかに分けると全体を2点で支え、ブリッジを上下させることで調整するタイプとブリッジ自体は固定されていて各弦で独立して調整できるタイプに分かれます。前者の弦高調整は比較的楽に行えますが細かな各弦の調整はできません(写真3)。後者は調整に手間はかかりますがより細かな調整を行うことができます(写真4)。どちらにせよ指板には丸みがあるのでこのような配置になるはずです(写真5)。

写真3

写真4

写真5

弦高調整をしたら

必ずオクターブ調整をしましょう!ネックの反り具合や弦高を変えると必ずオクターブチューニングがずれて楽器として音程が合わないという致命傷を負うことになります。細かな調整方法は…またいつかお話しましょう。

関連記事

ページ上部へ戻る