生音がショボいギターは生で良く鳴るギターより劣るのか

世の中には人から人へと伝え継がれている話がたくさんあります。それがウソかホントかわからない話だったりして、聞かされた方としてはとっても微妙な気分だったりします。でも、とりあえず信じてしまうのが不思議!しかも教えられた人も真偽のほどはよくわかっていないのですが、自分の知人にまた教えてしまう…。そうやってこのウンチクはネズミ講のように広がっていきます。こうなったらもう一昔前に流行った伝言ゲームと同じです。途中で聞きまちがいやその人なりのアレンジが入ったりして、いつ東京湾にゴジラが上陸してもおかしくない状況…(笑)。いわゆる都市伝説の類いですね(笑)。「友達から聞いたんだけど…」という、あいまいだけどリアルな話にちょっと専門的な知識が乗っかってものすごく「しっくりくる話」になる、というのがこのテの話の基本的な構造かもしれません。これらの中には「完全に事実から逸脱してしまったモノ」があるかと思えば「正解のモノ」もあり、「ある意味では正解」なんていう質の悪いモノまで多種多様。でも、結構おもしろかったりして憎めない…そんな話って皆さんのまわりにもたくさんありませんか。

そこでエレクトリック・ギターとその周辺機器に関する都市伝説の特集です。とは言え、この僕も伝説に踊らされているかもしれませんので、専門的な検証は株式会社インフィニティー・プロダクツの代表取締役、木庭啓惟氏にお願いしました。(文:近藤正義/WIRED)(2008/5/ElectricGuitar VOL.19 掲載)

#3:生音がショボいギターは生で良く鳴るギターより劣るのか

一概にそうとも言えません。

というのは、生音のデカさや振動はボディーの重量に左右されることが多く、一般的に軽いギターほど生音は良く鳴るからです。逆に極端に重いギターに巻き数の多いピックアップを取り付けたりしますと、素に近い弦振動だけというニュアンスの冷たい音になります。実際、比較的低価格のバスウッドやポプラ、かなり柔らかいウルトラ・ライト・ウェイト・アッシュなどは良く鳴りますが、それらが平均的な重量のアルダーやアッシュより優れているとも言えません。結局はプレイするジャンルや、ピッキングの強さといった個人差を反映した上での好みの問題でしょうね。エレクトリック・ギターはアンプで鳴らしてなんぼのモノですから…(笑)。

ただ一つ言えることは求めるサウンドを手に入れるために鳴るギターの鳴りを抑えることはできますが、鳴らないギターの鳴りを良くすることは不可能です。これらを踏まえた上でさらに追究するなら、ネックとのバランスやナット、ブリッジといった総合的な問題になってきます。

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