トゥルー・バイパス・スイッチは音がいいの?

世の中には人から人へと伝え継がれている話がたくさんあります。それがウソかホントかわからない話だったりして、聞かされた方としてはとっても微妙な気分だったりします。でも、とりあえず信じてしまうのが不思議!しかも教えられた人も真偽のほどはよくわかっていないのですが、自分の知人にまた教えてしまう…。そうやってこのウンチクはネズミ講のように広がっていきます。こうなったらもう一昔前に流行った伝言ゲームと同じです。途中で聞きまちがいやその人なりのアレンジが入ったりして、いつ東京湾にゴジラが上陸してもおかしくない状況…(笑)。いわゆる都市伝説の類いですね(笑)。「友達から聞いたんだけど…」という、あいまいだけどリアルな話にちょっと専門的な知識が乗っかってものすごく「しっくりくる話」になる、というのがこのテの話の基本的な構造かもしれません。これらの中には「完全に事実から逸脱してしまったモノ」があるかと思えば「正解のモノ」もあり、「ある意味では正解」なんていう質の悪いモノまで多種多様。でも、結構おもしろかったりして憎めない…そんな話って皆さんのまわりにもたくさんありませんか。

そこでエレクトリック・ギターとその周辺機器に関する都市伝説の特集です。とは言え、この僕も伝説に踊らされているかもしれませんので、専門的な検証は株式会社インフィニティー・プロダクツの代表取締役、木庭啓惟氏にお願いしました。(文:近藤正義/WIRED)

(2008/5/ElectricGuitar VOL.19 掲載)

#16:トゥルー・バイパス・スイッチは音がいいの?

これぞ現代の伝説ではないでしょうか。最近にわかに脚光を浴びているこのトゥルー・バイパスという単語、なんだかそう書いてあるだけで「上等な」「音が良い」そんなイメージを受けてしまいますから新しいながらもなかなかたいした伝説といえるでしょう。

これは2回路のスイッチを使用してOFF時には入力された信号は完全にエフェクト回路から切り離されて直接アウトプットに送られるというもので、どちらかというとエフェクトOFF時の信号にこだわった回路と言えるでしょう。ただ、これもついていれば良いというわけではありません。

手持ちのエフェクターにトゥルー・バイパスの改造を施すならその回路を組み込むことでエフェクト音に変化が生じないか気をつけたほうがよいでしょう。そんなことになっては本末転倒だからです。また、この回路も結局はスイッチを通るので、音質劣化の有無はそこで使われているスイッチの精度に負うところが多いことも事実です。

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