使い古した弦を熱湯で煮ると生き返る

世の中には人から人へと伝え継がれている話がたくさんあります。それがウソかホントかわからない話だったりして、聞かされた方としてはとっても微妙な気分だったりします。でも、とりあえず信じてしまうのが不思議!しかも教えられた人も真偽のほどはよくわかっていないのですが、自分の知人にまた教えてしまう…。そうやってこのウンチクはネズミ講のように広がっていきます。こうなったらもう一昔前に流行った伝言ゲームと同じです。途中で聞きまちがいやその人なりのアレンジが入ったりして、いつ東京湾にゴジラが上陸してもおかしくない状況…(笑)。いわゆる都市伝説の類いですね(笑)。「友達から聞いたんだけど…」という、あいまいだけどリアルな話にちょっと専門的な知識が乗っかってものすごく「しっくりくる話」になる、というのがこのテの話の基本的な構造かもしれません。これらの中には「完全に事実から逸脱してしまったモノ」があるかと思えば「正解のモノ」もあり、「ある意味では正解」なんていう質の悪いモノまで多種多様。でも、結構おもしろかったりして憎めない…そんな話って皆さんのまわりにもたくさんありませんか。

そこでエレクトリック・ギターとその周辺機器に関する都市伝説の特集です。とは言え、この僕も伝説に踊らされているかもしれませんので、専門的な検証は株式会社インフィニティー・プロダクツの代表取締役、木庭啓惟氏にお願いしました。(文:近藤正義/WIRED)

(2008/5/ElectricGuitar VOL.19 掲載)

#12:使い古した弦を熱湯で煮ると生き返る

これは最高に古典的なネタです。昔、ベース弦でよく聞いた伝説ですな〜。このような伝説が生まれた背景としまして当時まだベース弦が高くて2〜3カ月張りっ放しなんて人が多かったからなんでしょうね〜(笑)。

「先輩ベーシストの使い古した弦を後輩のボーヤが鍋で煮て使う」というのがこの話しのお決まりの展開だったりしたもんです。それがいつしかギター弦にまで飛び火したのだと思われます。「ナイロン弦だとさらに効果が顕著に現れる」なんていうナンセンスなバージョンまで登場する有様。

はっきり申し上げて全く効果はありません。熱湯で煮るだけで一度酸化してしまったものが元に戻ったり、失われた張りが戻るなんてことは考えられません。ただ、表面に付着していた汚れはとれるかもしれませんから、キレイになった!という満足感は得られるかもしれませんね(笑)。しかし、弦を煮ている図は微笑ましくてなんだか憎めないね…。

関連記事

ページ上部へ戻る