欲しいものに終わりはない

社会人になりたての頃、生活する上で足りないと感じるものが多々ありました。それまでは親元でヌクヌクと生活していたわけですから、京都から東京へ、いきなり独り住まいという環境の変化は大きかった。それこそ激変でした。ま、楽しかったけどね…笑。次の給料やボーナスであれを買わなきゃという計画がありました。マーケティングでいう、いわゆる「必要なもの(ニーズ)」というやつですね。ないと困るという性格のものですから、とにかく用を足してくれさえすれば、時には機能が不十分であっても構わない…ブランドやデザインなどにはこだわらない。そんな時期からしばらく月日が経ち、生活に少し余裕が出てくると、身の回りは必要なもので満たされるようになりました。

そうなってくると、次の欲望は「欲しいもの(ウォンツ)」に向かいます。生活に不可欠ってわけではないけれど、できれば欲しいってやつですね。実際、これが「チリも積もれば山となる」の論理で浪費の原因に繋がります…笑。多少値段が張ったとしても、欲しいものだからしかたなく、理性が吹っ飛んで、財布の紐が緩んでしまいがち。万人受けしないものでも平気。ハマる人にはハマる。ツボる人にはツボる。趣味のものなどは典型例です。普段の生活にはなんの役にも立たないけれど、それがないと毎日の生活の張りがなかったり、楽しくなかったり…笑。最近の流行り言葉でいうと「趣味は不要不急に当たるもの」と言われそうですね。確かに、急を要するものではないですが(=不急)、欲しい人にとっては「不要」とは言い切れず、むしろ「必要」な部類に入りますよね。

さて、ここまでは「~なもの」という表現でしたが、この先の欲しいものは厳密には「もの」ではありません。例えば「仕事のスキル」。ま~、これは必死で努力すれば手に入れられないことはありません。自分自身の能力が劣っていても誰かと協働することで補完することができます。これからの時代なら人工知能が助けてくれるかもしれませんね…笑。

他にも「家族」や「家庭」、「健康」や「アンチ・エイジング」なども欲しいもののリストに入れておきたいですね。「地位」や「名誉」はあまり必要ないなぁ…笑。お金さえあればここまではなんとかなるかも知れませんが、いくらお金があってもどうにもならないものが「時間」ではないでしょうか。仕事の時間はスタッフを雇ったり、アウトソーシングすることでなんとかできますが、自分の時間はどうにもならないでしょう。莫大なお金があって、不老不死を手に入れれば「時間」を手に入ることができるかもしれないですが…それって単に「長生き」しているだけですよね。(21/05/14)

三谷佳之:全国学校軽音楽部協会理事長/日本部活動学会理事/株式会社ミュージックネットワーク代表取締役/DiGiRECO編集長/@BLOODSABBATHギタリスト◉電子・電気楽器/DAW系機器の横好き/ヘヴィメタル好き

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