「モジュレーション系」と呼ばれるエフェクトの中で、一番身近で使用頻度が高いのは、やはりコーラスではないでしょうか。変調という意味を持ったモジュレーション(英:modulation)・エフェクトは、音を「揺らす」ことで独特の効果を得るエフェクターです。音のどのような要素を揺らすかによって、エフェクターが区別されているのですが、コーラス・エフェクトが揺らすのはピッチ(音程)。ギターの元の音に、音程を少しだけズラした音を重ねることで、分厚いサウンドを作り出しています。
そんなコーラスですが、実はBOSSとは切っても切り離せない関係にあります。どういうことかというと、何を隠そう、世界で初めてコーラス・エフェクターを商品化したのが、BOSSブランドを展開するローランド社なのです。そのモデルとは、皆さんもご存じ、「ジャズコ」の愛称でお馴染みのJC-120というギター・アンプです。世界初のコーラスはエフェクターではなく、アンプの機能の1つとして登場したのです。
コーラスの仕組みは、短いディレイのディレイ・タイムを変化させることで音程を変化させる、というシンプルなもの。デジタル・ディレイを持っている人はフィードバックのつまみを多めに設定し、音を出しながらディレイ・タイムを動かしてみてください。音程が変わって聴こえませんか。エフェクターの中では、このようにディレイ・タイムを周期的に変化させることでコーラス効果を得ているのです。
JC-120で大成功したコーラス・エフェクトは、CE-1というモデルで単体エフェクターとして登場します。BOSSの現行モデルはCE-5…。つまり、CEシリーズ5世代目のモデルであり、ギタリストから「定番」として愛され続けているのです。
CE-5では、世界中のギタリストを魅了したCE-1のマイルドで爽やかな効果はもちろん、低域と高域の質感をコントロールできる2バンドのフィルターを装備したことで、より多彩なコーラス・サウンドを得ることができます。