第22回 阪南大学高等学校 軽音楽部

第22回目となる今回は大阪府から2校目のエントリー、近鉄南大阪線高見ノ里駅から徒歩7分のところに位置する、阪南大学高等学校です。1939年に設立された同校は今年で創立75年を誇り、「誠実・努力・思考」を校訓に掲げています。早速、顧問の丹波先生に伺いました。(2014/9/DiGiRECO.JR VOL.4 掲載)

ー 軽音楽部の歴史について

丹波:軽音楽部ができたのは1991年なので、今年で創部23年目になります。私が本校に赴任した当時はまだ軽音楽部はありませんでした。教員2年目で初めて担任を受け持ったクラスの生徒に「先生は音楽が好きです」と話したところ、「先生、それなら軽音楽部を作ってください!」というリクエストが多数あったので、生徒会にかけ合い、私が初代の顧問になる形で軽音楽部が立ち上がりました。

ー 先生が初代の顧問なのですね

丹波:はい、そうです。当時は軽音楽部を取り巻く環境があまり良くなく、騒音などの問題から「アンプを使って音を出したり、ドラムを叩いたりしないのであれば、活動を認めます」という状況で、本校が工業高校から普通高校になった際に使われなくなった「実習棟」の中で、毎日カリカリと生音で練習していました。コンクリートが剥き出しの誇りっぽい場所で、アンプを使ったり、ドラムを叩いてはいけなかったにもかかわらず、生徒たちは「やった、軽音楽部ができた!」と、とても喜んでくれていました。

ー その後、どうされたのですか

丹波:そのような状況が3年ほど続いたのですが、嬉しいことに新入部員が毎年たくさん入ってくれました。発表の場は年に1回の文化祭だけだったのですが、そのライブをたくさんのお客さんが見に来てくれていたことから、アンプを使って音を出しても良いことになったんです。そして、3年間「同好会」の時代が続いたのですが、「部」への昇格を学校側に依頼したところ、「文化部も盛り上げないといけないし、悪い環境の中でも頑張って活動しているので、部にしましょう」ということで、軽音楽部になることができました。

ー 段々と良い環境になってきたのですね

丹波:その1年後に「We are Sneaker Ages」というコンテストに出場したところ、1年目は惨敗してしまったのですが、部員たちのやる気に火が点くキッカケとなりました。「大会で優秀校賞を獲りたい!」という夢を掲げて、各バンドの演奏を磨いていった結果、出場から3年目に初めて予選を通過することができました。

また、当時は本校の移転計画が持ち上がっていたことから、「新校舎では、軽音楽部の練習場所を作っていただけませんか?」とお願いをしたところ、「3年連続でコンテストの予選を通過することができたら、練習場所を設けましょう」 と約束していただきました。そんな経緯を部員に話したところ、「わかりました!」と言って頑張ってくれたおかげで、3年連続で予選を通過することができたんです。3年連続で予選を通過したことを学校に報告すると、「それは良かったですね。約束なので、作りましょう。練習場所の名称はどうしますか?」と言っていただけたので、「『スタジオ』でお願いします」と伝え、校舎移転の際にスタジオを作っていただきました。

ー 現在の部員数/バンド数は

丹波:部員数は68名です。バンド数はレギュラー・バンドが12バンドあるほか、体育会系の部活動のような選抜メンバーによるバンドが1つと、ヘヴィメタルを演奏するバンドをはじめ、私の趣味で組ませているバンドが3つあるので、合計16バンドです。

ー コンテストなどでの受賞歴は

丹波:私たちの活動の中心となっている「We are Sneaker Ages」で、今年の夏も予選を通過することができました。京都光華高校さんは14年連続で決勝大会に進出されていると伺っていますが、我々は連続ではないものの、決勝大会には12回進むことができています。また、大阪城野外音楽堂で開かれている「全国高等学校軽音フェスティバル」では7回の開催のうち、決勝大会に3回進出しており、今年は「コピー/カバー 小編成部門」で「最優秀賞」をいただきました。

ー 練習場所や普段の活動について

丹波:練習は、移転の際に作っていただいたスタジオと会議室でバンド練習を行い、普通教室でパート別練習や個人練習をしています。バンド練習は45分ずつの使用時間を1日に3バンドでローテーションを組み、それを2箇所で行うので、1日に6バンドが練習することができます。

ー その他の部員はどうしているのですか

丹波:バンド練習がない部員たちは発声やリズム練習といった基礎練習を行った後に担当楽器ごとに分かれてパート練習を行ったり、個人練習をしています。やはり「部活動」なので、放課後の3時45分に全員で集まって練習を開始し、6時の全体ミーティングを行って解散…という形は崩せません。

ー この学校らしい特徴はありますか

丹波:元々は体育会系のような軽音楽部を目指していたことから、モットーは「返事」「挨拶」「声」「ダッシュ」です。また、1年生が初めてバンドを組む際には、教育担当の3年生バンドを付けるようにし、軽音楽部員としてのマナーや礼儀、練習方法、演奏技術などを教えさせ、1年生部員への指導責任を追わせることで部活運営に対する責任感を持たせたいと考えています。

ー 次の目標や目指しているものは

丹波:部活動なので、「○○賞を獲得する!」という目標もありますが、一方で、私たちはプロのミュージシャンを輩出したいと考えている団体ではありませんので、高校時代に一生懸命練習して、「音楽は楽しいし、ずっと関わっていきたいな…」という想いを持って、いつまでも音楽を続けてくれることを望んでいます。

ー 顧問の先生から生徒に一言

丹波:当部は部員から毎月1,000円の部費を集めています。「1,000円でも、高校生にはちょっと痛いかな…」と思っているのですが、軽音楽部員として活動しているのであれば、音楽にお金を使ってもらいたい。高校時代にはいろいろなことをしたくなりますが、自由に使える時間はあまりありません。「時間もお金も徹底的に部活動に注ぎ込む方が、その後の人生が圧倒的に豊かになるよ」ということを言いたいです。

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