第99回 愛知県立瀬戸窯業高等学校 PSLMC

第99回目のデジレコ・バンド・クリニックの実施校は愛知県瀬戸市にある愛知県立瀬戸窯業高等学校です。1895年(明治28年)に瀬戸陶器学校として開校した非常に歴史のある学校で、瀬戸市内にある公立高校の中で最も古い歴史を誇ります。PSLMCの活動も盛んで、公式大会への出場と入賞をはじめ、他校との交流や地元のお祭りへの出演など、活発に行われています。(DiGiRECO.JR VOL.42 掲載)

定刻となり、開会式からスタートです。当協会の理事長がクリニックの趣旨や1日の流れを紹介し、顧問の佐藤先生やPSLMCの部長さんからも歓迎の挨拶をいただきました。最初の講義は「部活動としての軽音楽部の在り方」に関する座学です。「野球部やサッカー部、吹奏楽部や合唱部などと同じく、軽音楽部は学校に認められている部活動の1つです。視聴覚室や教室が自由に使えたり、公式な大会に出場できたり、先輩や同級生、顧問の先生などから客観的なアドバイスをもらえたり…と、部活動であるからこそ、得られるものがたくさんあります」「既存の曲をコピーし、演奏することも軽音楽部の楽しみの1つですが、荒削りであっても自分たちで考えたメロディーと、高校生ならではの歌詞によるオリジナル曲の素晴らしさは言うまでもありません。ステージでの演奏を通して、たくさんの人たちに感動を与えられるエンターテインメント性の高い活動ができるのも、軽音楽部の素晴らしいところの1つではないでしょうか」と紹介し、校外でのバンド活動と部活動である軽音楽部の違いもスライドを用いながら説明しました。

▲2021年度から瀬戸工科高校に学校名が変更となりました

さらに「複数の人たちが集まって演奏したり、楽曲を作る場合はコミュニケーションが大切です。演奏する曲が決まれば、パートごとに練習を重ね、演奏する際はチームワークを発揮しないと合奏になりません。オリジナル曲を創作したり、既存の曲をアレンジする場合もクリエイティビティーを発揮することになります」と述べ、これらの要素を音楽やバンド活動を通して習得できるのが、軽音楽部の最大の特長であることを紹介しました。

休憩を挟んで、「初歩の電気&音響の知識」と「DAWを使った音作りのヒント」の座学へと移行。マイクからミキサーを通り、パワー・アンプを経由して、スピーカーから音が出力される仕組みやダイナミック・マイクの構造、マイクの指向性についてなどを紹介したほか、音作りのヒントに関する講義では、DAWソフトを用いながらボーカルにコーラスをかけてみたり、周波数の帯域を操作しながら音の「被り」や音の「抜け」が良くなるコツを解説しました。

次は副理事長による「アンサンブルが良くなるための練習方法」に関する座学です。当日は「ビデオ講義」という形で実施し、何気なく取り組んでいる「普段の練習」を目的別に仕分けることの大切さを解説。「個人のスキルアップのためなのか」「バンド全体で合わせるためなのか」「ライブの本番を想定したものなのか」という風に練習の内容を見直し、目的や要点を明らかにすることで、限られた時間の中で取り組む練習の質が向上し、効率よくスキルアップが狙える旨を紹介しました。

▲普段のバンド練習を目的別に仕分けることの大切さを紹介

クリニックの後半はバンドごとのアンサンブルの実習です。1バンド/20分という持ち時間で演奏を披露。演奏後は「何度も練習を重ねてきたのがわかる、素晴らしい演奏でした。皆でやるぞ!という気持ちが伝わってきました。もっと良くするには歌詞の内容を噛み砕いて、全員でイメージを共有したり、演奏にダイナミクスをつけられると、もっと自分たちのものにできるので、ぜひ挑戦してみてください」「緊張してしまっていたのだと思いますが、『ライブ』という観点で見た場合、少し動きがなかったかな…という印象を受けました。ボーカルは前をしっかりと向いて、手や体を使いながら楽曲の世界観を表現してみたり、コーラスをするメンバーも歌わない時はステージを前後に動いてみるなど、次回はパフォーマンス面でも観客を魅了してください。楽曲や歌詞を『動き』でも伝えられると、もっと良くなると思います」といった講評やアドバイスを送りました。

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