第93回 名古屋市立名東高等学校 軽音楽部

第93回目のデジレコ・バンド・クリニックの実施校は愛知県名古屋市にある名古屋市立名東高等学校です。1984年(昭和59年)に開校と名古屋市立高校としては一番若い学校で、普通科と国際英語科が設置されています。部活動ではサッカー部がインターハイへの出場を果たすなど、強豪として知られており、軽音楽部は2010年に音楽同好会として発足した後、2012年に部活動に昇格しました。直近では「第3回 高等学校軽音楽コンテスト中部大会」と「第8回 愛知県高等学校軽音楽大会」で第3位や稲沢市長賞を受賞するなど、活発な活動が行われています。(DiGiRECO.JR VOL.40 掲載)

まずは開会式からスタート。当協会の理事長がクリニックの開催趣旨や1日の流れを説明し、名東高校の軽音楽部からも歓迎の挨拶をいただきました。最初の講義は「部活動としての軽音楽部の在り方」に関する座学です。「軽音楽部はサッカー部や野球部、吹奏楽部や美術部などと同じく、学校で認められている部活動の1つです。教室や音楽室が自由に使えたり、公式な大会に出場できたり、先輩や同級生、顧問の先生から客観的なアドバイスを受けられたり…と、部活動を通して得られるものはたくさんあります」「軽音楽部において、既存の曲を演奏することも楽しみの1つですが、荒削りで新鮮なメロディーと高校生ならではの歌詞によるオリジナル曲の素晴らしさは言うまでもありません。演奏を通して、多くの人に感動を与えられるエンターテインメント性の高い活動ができるのも、軽音楽部の素晴らしいところの1つです」と述べ、一般のバンド活動と部活動の1つである軽音楽部の違いもスライドを用いながら説明しました。

さらに、「複数の人が集まり、演奏したり、楽曲を作る場合はコミュニケーションが大切です。演奏する曲が決まれば、パートごとに練習を重ね、演奏する際はチームワークを発揮しないと合奏になりません。オリジナル曲を創ったり、既存の曲をアレンジする場合もクリエイティビティーを発揮することになります」と述べ、これらを部活動を通して習得できるのが、軽音楽部の最大の特長であることを紹介しました。

▲学校の部活動の1つである軽音楽部の特長を解説しました

休憩を挟んで、「初歩の電気&音響の知識」と「DAWを使った音作りのヒント」の座学へと移行。マイクからミキサーを通り、パワー・アンプを経由して、スピーカーから音が出力される仕組みやマイクロフォンの構造、指向性についてなどを紹介したほか、音作りのヒントに関する講義では、DAWを用いながらコーラスをかけてみたり、周波数の帯域を操作しながら、音の被りや音抜けが良くなるコツを解説しました。

次は、副理事長による「アンサンブルが良くなるための練習方法」についてです。当日は「映像出演」という形で講義を行い、普段の練習を目的別に仕分けることの大切さを解説。「個人のスキルアップのためなのか」「バンド全体で合わせるためなのか」「ライブの本番を想定したものなのか」という風に普段の練習を見直し、練習の要点を明らかにすることで、限られた時間の中で取り組む練習の目的が明確になり、効率よくスキルアップが狙える旨を紹介しました。

クリニックの後半は、バンドごとのアンサンブルの実習です。1バンド/15分という持ち時間で演奏を披露。演奏後は「とても素晴らしい演奏だったと思います。皆でやるぞ!という気持ちが伝わってきましたし、思わず聴き入ってしまうような演奏でした。歌詞の内容を噛み砕いて、全員でイメージを共有しており、ダイナミクスやドラマの作り方も上手で、よく皆で話し合ってきた様子が伝わりました」「フロントのメンバーがコーラスを担当しているので、仕方のない部分もあるのですが、『ライブ』という観点で見た場合に、少し動きがなかったかな…という印象を受けました。コーラスをする際はマイクの前に立たないといけませんが、歌わない時はステージを前後に動いてみるなど、次回はパフォーマンス面でも観客を魅了してください。メンバー全員で共有している楽曲のイメージや歌詞のメッセージを『動き』でも伝えられると、もっと良くなると思います」といった講評やアドバイスを送りました。

▲普段のバンド練習を目的別に仕分けることの大切さを紹介

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