第14回 東京都立武蔵丘高等学校 軽音楽部

第14回目となる今回は、西武池袋線富士見台駅から徒歩10分、西武新宿線鷺宮駅から徒歩12分のところに位置する東京都立武蔵丘高等学校さんです。同校は昨年度の第6回 高校対抗バンドフェスティバルでグランプリを獲得しています。早速、顧問の室井先生に伺いました。(2014/6/DiGiRECO.JR VOL.3 掲載)

ー 軽音楽部の歴史について

室井:当校の軽音楽部は今年で創立7年の新しい部活です。その前3年間はフォークソング同好会だったと聞いています。いわゆる一般的な軽音楽部として、顧問の引き受け手がなかなか見つからなかったそうです。私が当校に赴任して、軽音楽部の顧問になってから今年で2年目です。当時は練習日が週に2日しかなかったので、「週に5日や6日は練習したいよね!」というようなことを当時の部長らと話しながら、活動のペースを上げていきました。なかなか練習ができる場所がなかったことから、そこをいろいろな先生方にお願いをして使わせてもらうなど、今は4つの練習場所で活動ができています。はじめのうちは練習場所の確保に苦労しました。

ー その他に苦労したことはありますか

室井:赴任したての去年は活動予算がゼロ円でした。70名の部員を抱える部活として、これから軽音楽連盟に加盟して活動を進める計画を校長先生に説明し、部活動推進予算の余りを付けていただきました。おかげさまで連盟への加盟や大会にも参加でき、練習環境の改善も行うことができました。

ー 現在の部員数/バンド数は

室井:部員数は1年生が31名、2年生が32名、3年生が13名なので75名です。部員の数が多くなってしまい、その掌握が大変になってきているところはあるのですが、2年生や3年生…特に部長を中心によく頑張ってくれているので、今のところは問題なく、想定内で動いています。バンド数は3年生バンドが4バンド、2年生バンドが11バンドです。1年生は夏休みまで自分のバンドを組ませないのですが、8バンドくらいができそうかな…という感じです。トータルでは23バンドになります。

ー コンテストなどの受賞歴は

室井:大会へは昨年度から出ています。夏の東京都高等学校軽音楽コンテストではベスト48に2バンド、そのうち1バンドが決勝大会に進み、ベスト21に入りました。秋の第6回東京都高校対抗バンドフェスティバルではグランプリを受賞することができました。これは部員一丸となった活動の成果ですね。決勝会場の最前列は早い時間から会場入口に並んで、武蔵丘の軽音楽部員で埋めました!そんな先輩の背中を見て育った後輩バンドが今年も頑張ってくれることでしょう。

ー 練習場所や普段の活動について

室井:練習場所は4箇所です。今日、クリニックで使用した視聴覚室と準備室の裏側、あとは3階の2箇所で電子ドラムを使って練習しています。普段は基本的にクリックをベースにして、そこにしっかりと音を合わせていく…という練習をさせています。また、主に1曲を通して練習するのではなくて、AメロやBメロなどのセクションに分けて、そのセクションの反復練習を飽きるくらいまでやらせているんです。パート練習は4つの会場でのバンド練習がない人たちがやっています。パート練習のための大きな教室があるのでそこに集まって、空弾きがメインですが、ほぼ毎日パート練習をやっています。

ー 軽音楽部のモットーやスローガン、先生の指導方針は

室井:「僕たちはアーティストである」というのが部活の理念だよ、といつも話しています。「アーティストである」という自覚を持って、しっかりと音楽に取り組んで欲しいのと、部活動を通じて、社会に通用する規範やマナーを身に付けて、社会に出てもすぐに通用する人間になって欲しいと考えています。

この頃、この「僕たちはアーティストである」という考え方が広がってきているんです。当校は合同ライブで他校さんを招くことが多いので、いわゆる運営側も含めて、「皆がいろいろな役割をできるようになろう!」「イベントを自分たちで作れるような人になろう!」といったモットーが加わりつつあるかな…という風に思っています。

また、当校は各学期の成績で赤点を取ったら、次の学期でクリアするまで合同ライブには出さないようにしています。中には、テストで60点以上を取らないとライブに出させない学校もあるようで…。そこは本来の部活動の目的ではないのですが、勉強にも目を向けさせて、取り組ませる…というのも学校現場としては必要なことなんです。部活動だけをやっていれば良いわけではないので、バランスの取り方が難しいところですが、私は部員たちに「両立ではなくて、両方頑張りなさい」と、いつも話しています。

ー 次の目標や目指しているものは

室井:今年度は「当校が主催する合同ライブに毎回200人以上の動員を実現しよう!」ということで、多くのお客さんの前で演奏する、高校生が作るライブをしたいと考えています。「いろいろな高校さんから、武蔵丘の合同ライブに参加したい!と思ってもらえるようなライブを作っていこうね!」と部員たちと話しているところです。

ー 目標実現のためには、何か秘策があるのですか

室井:大体、合同ライブというのは「各校4バンドずつでお願いします」というような感じで進み、学校側もその4バンド以外の部員は連れてこないことが少なくないのですが、「武蔵丘の合同ライブには全部員さんを連れてきてください」という風にお願いしようと考えています。当校も昨年度までは1校4バンドだったのですが、それを6バンドに広げて、さらに全部員さんを連れてくるようにお願いをして、どんなに技術的に初心者の子がいたとしても、「わー、良いなぁ!武蔵丘の合同ライブは楽しいっ!」という風に見せることができれば…と思います。

ー「全部員さんを連れてきてください」とお願いをして、他校さんから何か言われませんか

室井:今のところはまったくそういったことはなくて、むしろ「他校の人に見せる機会がなかなかないので、とてもありがたいです」とおっしゃってくださっています。それに、顧問の先生にしてみると、4バンドで16人の部員を引率するのと全部員を引率するのでは、仕事量が異なるだけなんですよね。当校まで引率していただければ、お昼休みなどは違う学校の部員同士で担当楽器ごとに分かれて一緒にお昼を食べたりして、交流を深めています。ですので、顧問の先生はまったく手がかからないので、「ぜひ連れてきてください」という風にお願いしています。

ー 顧問の先生から生徒に一言

室井:「音楽は裏切らない」「練習をしなさい」ということですね。この間も部員に話をしたのですが、人は何かと「今日も勉強ができなかった」とか「部活で帰りが遅くなってしまった」など、すぐに音楽のせいにしてしまいがちです。そこを「それは間違っているよ。音楽は君のせいにすることはなくて、君が練習した分だけ、「上達」という力で返してくれるんだよ」ということを話しました。しっかりと練習して、誠実に音楽に取り組んで欲しいと思っています。

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