第6回 東京都立第一商業高等学校 軽音楽部

第6回目となる今回は、東急東横線代官山駅から徒歩6分のところに位置する、東京都立第一商業高等学校さんです。1918年設立と今年で創立96年を迎える同校は、東京では初期の頃に設立された公立の商業高校として知られています。早速、軽音楽部の顧問であり、東京都高等学校文化連盟軽音楽部門/全国高等学校文化連盟音楽専門部設立準備委員会 事務局長の片桐先生に伺いました。(2014/3/DiGiRECO.JR VOL.2 掲載)

ー 軽音楽部の歴史について

片桐:具体的な時期はわかりませんが、軽音楽部は昔からあったようです。私が当校に着任したのは今から10年前なのですが、既に体育館でそこそこの音量でライブができるくらいのPA設備がありました。そんな中、私が着任した年に1年生として入学した生徒が翌年に開催されたヤマハの「高校対抗バンド合戦」に出場して、入賞することができたんです。そのあたりから私が前に勤めていた石神井高校の軽音楽部と同じくらいのペースで活動できるようになり、今年で10年が経ちました。都立高校で10年間教師を勤めるというのは長い方です。

軽音楽連盟の立場で言うと、私が第一商業高校を去っても、継続して同校は軽音楽連盟に加盟してくれると考えているほか、私が次に赴任した高校に軽音楽部がなければ新たに部を立ち上げ、連盟に加盟していこうと考えているので、そのようにして連盟への加盟校を増やすことができます。東京都高等学校軽音楽連盟は設立から7年目を迎えました。当初の加盟校は48校でしたが、56校になり、その後は10校ずつくらいのペースで増えていき、現在は108校が加盟しています。連盟の設立から7年という道のりは長いようですが、とても短かったと感じています。

ー 現在の部員数/バンド数は

片桐:部員数は15名で、バンド数は6バンドです。

ー コンテストなどの受賞歴は

片桐:私が以前に委員長を務めていた都大会では、第1回からほぼずっと入賞しています。中でも、第1回と第2回ではグランプリを獲得しました。また、都大会よりも上位の南関東大会や関東大会、全国大会という風に発展していった公式の大会では毎回入賞しているほか、今年度の第1回全国大会ではグランプリを獲得することができました。

ー 普段の活動について

片桐:ドラムセットがあって、大きな音を出せる練習場所が2箇所と、音はそこそこ出しても良いけれど、ドラムは叩けない普通教室が1箇所の、計3箇所を使っています。練習は朝や昼休み、放課後に加えて、土曜日と日曜日という感じでフルに活動しています。

私は軽音楽部の練習量が吹奏楽部や他のクラブよりも足りていないのはいけないと考えています。どこの高校とは言わず、軽音楽部の部員が「俺たちも部活動としてちゃんと扱ってくれ!」という風に嘆いている事例を耳にしますが、バスケットボール部が昼休みにシュート練習をしたり、吹奏楽部のチューバを担当している生徒が昼休みにチューバをロングトーンで吹いている…など、そういった地道な練習をやらずに、「部活動として、ちゃんと見てくれ!」と言うのは少し違うかな…と思うんです。アンプにつなげなくても、ギターの練習でやれることがたくさんあるのはもちろん、ドラムセットがないから練習できないということもありません。「あいつら、昼休みに楽器をテキトーにいじっている! なんだ軽音楽部は?」という風に思われるのではなくて、ちゃんと部活動として「何曜日にギター・パートが集まって、大きな音を出さない程度で真面目に練習している」という姿勢をしっかりと示すことができれば…と考えています。また、個人的には軽音楽連盟の中心的な役割をやらせていただいている1人なので、練習のやり方や取り組む姿勢などを他校の軽音楽部さんに示すような意味も含めて、いろいろなことを考えながら活動しているのが当校の特徴だと思います。

ー 軽音楽部のモットーやスローガンは

片桐:「時間の大切さ」はいつも部員に話しています。当校は遅刻に厳しい学校なので、「クラスのみんなが遅れないから、私も遅刻できない…」というような雰囲気があるんです。また、服装にも厳しいところなので、ネクタイの緩みやスカートの丈をはじめ、髪の毛の色も指導しています。挨拶も必ずさせているほか、連盟の大会スタッフにも率先して取り組むように教えています。当校の軽音楽部は、いろいろなところがとても吹奏楽部っぽいと思います。今日のクリニックで指導していただいた「パート別練習」は日常的に行っており、メトロノームに合わせて継続的に練習するのはとても大切なんですよね。「校則に厳しい学校」と「軽音楽」というのは相反するイメージがあると思いますが、当校の場合はとても快適に部活動に取り組めており、学校生活で指導していることがそのまま軽音楽部での活動にも活きていると言えます。

ー 軽音楽部の次の目標は

片桐:東京都高等学校文化連盟が開催している「総合文化祭」というのがあり、そこでは吹奏楽部門やカルタ部門、百人一首部門、将棋部門などのカテゴリーごとに大会が行われています。「軽音楽部門」は設立準備中なのですが、2016年に広島で大会が行われることが決定しているので、その大会に東京都代表として当校が出場するのが大きな目標です。それは今の部員たちが出場するわけではないので、彼らとは軽音楽連盟が主催する全国大会グランプリを目指しています。昨年の第1回大会で優勝させていただいたので、「君たちも先輩に続け!」という感じで、都大会や全国大会を「公式戦」として目標にしています。

ー 部長、副部長から見た、顧問の先生とは

井上:片桐先生はとても厳しいです。でも、バンド練習を見てもらった後のアドバイスがとても参考になるほか、曲作りでわからないことがあった時に先生に質問すると、問題が解決して先に進めるんです。そういった指導はいつもありがたいと感じています。

横倉:片桐先生がいつも指導してくださることは「確かにそうだな…」と思うものばかりです。落ち込んでしまうこともありますが、先生が言うことはいつも正しいので、これからも付いていきたいです!

ー 部をまとめていくために心がけていることは

井上:私は「人の上に立つ」ということがあまり得意ではなくて…。とはいえ、人をうまく使えないと部員たちに伝達することができないので、片桐先生から何か連絡を受けた際はすぐにみんなに伝えるようにしています。副部長をはじめ、部員のみんなが協力してくれるので、とても助かっています。

中道:部長ばかりに仕事を押し付けないように、「部長の補佐として、できるところはやっていこう!」という感じで取り組んでいます。

横倉:「部長だから、副部長だから…」という感じで偉そうにするのが嫌なので、「先輩から教わったことを後輩たちに伝えて、軽音楽部の伝統を受け継いでいく」ということをみんなでやっていければ…と考えています。

ー 顧問の先生から生徒に一言

片桐:非常に練習熱心なので、これからも頑張って欲しいと思います。ただ、「音楽でこういうことを表現したい!」という気持ちが少し薄いのと、「ライブが控えているから新曲を作ろう…」という姿勢では絶対に良い曲は作れないので、高いモチベーションを維持しながら今後も素晴らしい曲を作って欲しいと思います。

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