第4回 神奈川県立川崎北高等学校 軽音楽部

第4回目となる今回は、東急田園都市線鷺沼駅からバス7分/徒歩18分のところに位置する、神奈川県立川崎北高等学校さんです。閑静な住宅街の中に位置する同校は県立屈指の野球部強豪校として知られており、広大なグランドが目を引きます。早速、顧問の小林先生に伺いました。(2014/3/DiGiRECO.JR VOL.2 掲載)

ー 軽音楽部の歴史について

小林:軽音楽部ができて何年目なのか正確にはわかりませんが、今から約15年前に赴任された先生が現在の軽音楽部の基礎を築いてくださったと聞いています。部活動として、しっかりと機能できていない部分をいろいろと改善していき、技術的な指導はもちろん、人間的な教育も含めて、「軽音楽部として、もっとしっかりやるんだ!」という目標の元、活動されていたそうです。また、当時はまだ軽音楽連盟がなかったことから、その先生も中心の1人となって連盟の立ち上げに貢献されたと聞いています。その後、連盟が出来上がり、県大会や地区大会が開催されるようになってからは校内ライブや学校間での交流だけでなく、「大会に向けて頑張ろう!」というような目標が生まれ、当校はそういった大会で常に上位ランクに位置していたようです。ちなみに、私が顧問を担当するようになったのは今年で3年目です。今の3年生たちが1年生の時に、私も当校に着任しました。

ー 現在の部員数/バンド数は

小林:部員数は1年生が25名、2年生が20名の計45名です。バンド形態で活動しているのは9バンドで、その他に弾き語りが1人と2人組のユニットが1つあります。45名の部員が必ずどこかに所属していて、バンドの掛け持ちはありません。

ー 普段の活動について

小林:アンプを通して音が出せるのは、今日クリニックで使用した練習室と隣にあるもう1つの練習室です。あとは普通の教室を使っています。教室での練習時にドラムセットはありませんが、ギターやベースはミニ・アンプから音を出しています。当校の軽音楽部の特色は「すべてのバンドが必ずオリジナル曲を作る」という点ではないでしょうか。教室での練習では、基本的に1バンド/1教室を使っています。ドラムセットが叩ける練習室は平日の活動時間が放課後の15時半〜17時半までなので、この2時間を1時間ごとに区切り、ローテーションを組んでいます。

ー 部活動の特徴は

小林:仮入部期間中に全員共通のメニューをやってもらう点が特徴的だと思います。当校の軽音楽部では4月から5月までの1ヵ月以上をかけて、新入部員には基礎練習などを繰り返しやってもらいます。その期間中の成果などを元にバンドを組んでいくので、入部したての頃はまだバンドを組まずに、皆と同じことをひたすら行います。その後、パートごとの「共通試験」に合格すると、その楽器を演奏できるようになります。試験に合格するまでは基礎練習しかやらせないなど、当校の軽音楽部は少し厳しいかもしれませんが、その試験を通過した部員たちが軽音楽部に在籍していることで、バンド単位の練習も本人たちに任せることができます。残念ながら試験に合格できなかった場合は、担当楽器を変える提案をすることがあります。例えば、ドラム希望者が3人で、ギター希望者が10人であれば、ギターの試験に合格できなかった生徒にドラムへのシフトチェンジを打診するんです。もちろん生徒さんによっては「楽器を変えてまでは…」という意見もあるので、その場合は本入部には至りません。

ー 試験では、どんなところがチェックされるんですか

小林:各パートごとに「パートリーダー」がいるので、試験はそのリーダーが中心となって作った「基準」で評価します。新入部員には「うちの軽音楽部では、ここまでのレベルを要求しています」ということを予め伝えているので、試験で「まだ到達していない」と判断された場合は、残念ながら不合格となります。合否はリーダーが中心となって、試験に同席した全員で決めています。このあたりが、他校さんの軽音楽部と違う点ではないでしょうか。こういうルールも当時熱心に指導されていた顧問の先生が作られたものであり、それが今も引き継がれています。

ー 軽音楽部のモットーやスローガンは

小林:部活動で学ぶことはたくさんありますが、その1つに「集団活動を学ぶこと」があると思います。本校の軽音楽部では、「部」全体としての「集団」があるのはもちろん、4〜5人の「バンド」という「集団」、「ギター」ならギターというパートごとの「集団」もあります。学校生活をはじめ、人は社会に出てからも必ずどこかの集団に属すると思います。そこでは集団におけるコミュニケーション能力が問われます。オリジナル曲を作る時にはメンバー同士で、様々な意見をまとめ上げていく過程が必ずあるはずです。また、パートとしての仕事がある時には、そのパートの意見をまとめることが必要です。私は軽音楽部の様々な「集団」を通して、彼らに社会人として必要となるコミュニケーション能力を付けて欲しいと考えています。

それと、もう1つ…。問題が生じても、自分で考え、解決の方向に持っていけるようになって欲しいんです。例えば、生徒から何か相談された時に、あえてこちらから答えを出さずに、少し突き放すこともあります。演奏技術の向上に関しても、人から教えられたことだけをやっていても、あるレベル以上にはなりません。自分に足りない部分を認識したり、自ら練習に工夫を加えたりと、部員にはなるべく自分で考えられる力を付けて欲しいと思っています。

ー 軽音楽部の次の目標は

小林:全国大会への出場です。残念ながら、ここ5〜6年は連盟主催の大会で準グランプリ以上を獲得できていません。私が赴任する数年前までは関東大会でもグランプリを受賞するほど実績のある学校だったので、部員たちには「『それに恥じないような実績を残していく』ということを目標の1つにしよう」と話しています。

ー 部長、副部長から小林先生に一言

高木:厳しい時もあり、優しい時もある、とても頼れる先生です。すごく忙しい時でも話を聞いてくれて、みんな一度は小林先生に相談していると思います。いつも軽音楽部のことを考えてくれていて、みんな大好きです。

小谷:顧問の先生方はとても親身に相談に乗ってくれるので、軽音楽部の全員から信頼されていると思います。あと、小林先生は「こばやん」という愛称があったり、女性の松本先生は「まりちゃん」と呼ばれているなど、すごく親しみやすくて、何でも話せるんです。そのおかげで楽しく活動できている部分もあると思います。

鈴木:小林先生は生徒への接し方や音楽に対する考え方など、いろいろなことが真っ直ぐな人です。僕たちの演奏に対する意見もストレートに言うので、たまに落ち込んでしまうこともありますが、最終的には助けてくれる、とても頼りになる先生です。

ー 顧問の先生から生徒に一言

小林:引退する時に「軽音楽部の部員として活動してきて良かった。全力で部活を頑張った!」と胸を張って言えるように、1日1日を大切に過ごして欲しいと思います。

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