第1回 中央大学附属横浜中学校・高等学校 軽音楽部

モザイクモール港北の観覧車がランドマークとなっている、横浜市営地下鉄センター北駅。ショッピングモールが多く立ち並ぶ、まだ若い街並みを眺めながらしばらく歩くと、突如として石畳の並木道が現れます。色づいた木々や少し湿った落ち葉の匂い、笑いさざめく制服の若者たち。

この並木道の先にあるのが、中央大学附属横浜中学校・高等学校です。まず、あまりに真新しい近代的な校舎や人工芝の広大な校庭に驚かされました。それもそのはず、今年の4月に横浜・山手からこの港北ニュータウンの新校舎に移転したばかりなのです。そして、新校舎に負けないピカピカの笑顔で迎えてくれたのが、顧問の重富先生率いるloose(ルース)とAOI’S(アオイ)の両バンドをはじめとする、軽音楽部の皆さんです。(2013/DEC/DiGiRECO.JR VOL.1 掲載)

ー 軽音楽部の歴史について

重富先生(以下、重富):現在の軽音楽部の前身は、クラシック・ギターを演奏する「ギター部」だったんです。そこから時代の流れに沿って、段々とバンドが中心の部となり、顧問の教員が定まらなかった中、私が顧問に就任し、同時に部の名称も「軽音楽部」に改称しました。軽音楽部としては、今年で13年目を迎えます。

ー 現在の部員数/バンド数は

重富:一部の生徒が受験勉強のために引退するまでは40名でした。今は中学1年生から高校2年生までの生徒29名が在籍しており、バンド数は12バンドです。

ー 軽音楽部の活動について

重富:まず、すべての部員が12バンドのいずれかに属しています。練習は2部屋ある音楽室を吹奏楽部と音楽部、そして我々、軽音楽部で使用していますが、バンド数が多いので練習場所に困っています。そこで、シフト表のような感じで「何時から何時まではこのバンド」という練習の割り振りをしているんです。以前は、音楽室以外にも音を出して練習ができる部屋があったのですが、今はそういった部屋もないので、コンクールの前などは校外の練習スタジオも利用しています。

練習で使用している機材は軽音楽部のもので、部員全員で共有しています。部の発足から13年かけて徐々に増やしてきました。音楽室では週に最低3日、16:00〜17:30の間で練習するようにしています。バンドで音が出せない時や音楽室を使用できない場合は、多目的ホールなどでアンプを通さずに生音で練習したり、楽器を持ち帰って個人練習をする部員もいます。

ー どのような指導をされているのですか

重富:大事なことは「伝える」ということ。自分たちが伝えたいことは何なのか?を考えるように言っています。ギターやベースについては、TAB譜の見方やチューニングの仕方といった基本的なことを教え、楽譜を解読して既存の曲をコピーすることから覚えさせます。高校1年の間はコピーをメインにし、高校2年くらいからオリジナル曲の制作/演奏へと移行していくんです。まず、楽曲のコピーを3曲ほど経験してから、「○○風」といった感じで既存バンドの楽曲を模倣することをはじめ、高校2年でオリジナルの楽曲を作れるように指導していきます。「自分の好きなバンドのリフを真似してみよう!」という段階から「自分でリフを作ってみよう!」という感じですね。

発表の機会としては学校内でのライブ活動を年に3〜4回ほど行うほか、コンクールにはできる限りオリジナル曲で出場するようにしています。神奈川県の場合、コンクールのテープ審査は3年前から「ビデオ審査」に変わったので、音楽室でDVD収録をしています。

ー コンクールでの受賞歴について

重富:高校2年生バンドのlooseが2012年11月に行われた、神奈川県高等学校総合文化祭 第10回高等学校軽音楽コンクール決勝大会にて奨励賞・連盟会長賞を受賞し、同じくlooseが今年の8月に行われた、第13回高等学校軽音楽コンテスト神奈川県大会で連盟会長賞をいただきました。

ー 軽音楽部のモットーは

重富:音楽を奏でること以前に、友達との人間関係を良好に保つことや、演奏者も裏方に回る者も一緒になって1つのライブを作ること。部員みんながお互いに内側を向いて音楽を楽しみ、続けていくことが大切だと思っています。あとはコンクールに出場することですね。部員同士は内側を向いていても、バンド活動は常に対外的でありたいと考えています。

ー 軽音楽部の次の目標は

重富:「できるだけオリジナル曲を作る」ということですね。また、たとえコピー曲であっても、そこにオリジナリティーを加える工夫をして欲しいと思います。looseのように一定の地位を確立したバンドだけでなく、部員全体のレベルの底上げを図りたいです。中学生の部員に関して言いますと、公的なコンテストは少ないですが、同じバンドで年3曲はコピーできるようにするなど、勉強と両立させて、もっと頑張ってもらいたいですね。

ー 高校2年生バンド、looseから重富先生に一言

loose:今まで先生に支えてもらったからこそ、今の自分たちがあると思っています。重富先生はお茶目で優しい先生です。先生とは周波数が合うというか、ノリが合う感じがしています。長い間、この部で活動してきたので、何度か対立することもありましたが、それらを乗り越えてこれたからこそ、今の関係が築けたと思います。先生には本当に感謝しています。

ー 重富先生から部員に一言

重富:みんな本当によく頑張っていると思いますし、これからもさらに頑張って欲しいです。それから、部員同士やバンド同士で、たくさん話をしてもらいたいと思っています。例えば、バンドでギターを弾いていたら、弾きながら他の楽器の音を聴いていますよね?

人の話を聞きつつ、話をするということは、バンド演奏にも通じる部分があると思います。くだらない話題でも良いので、日頃から会話のキャッチボールができるようになって欲しいですね。

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