新世代音源による生々しいサウンド!
カシオといえば、G-SHOCKに代表される時計や計算機を思い浮かべるかもしれませんが、1980年代から「カシオトーン」などのキーボードを製造・販売している電子楽器メーカーでもあります。軽音楽部でキーボードの存在が必要不可欠になってきている今、カシオからバンド演奏にも個人練習にも、楽曲創作にも大活躍するオールイン・ワン・キーボードを紹介します。(DiGiRECO.JR VOL.43〜2021年7月号〜掲載)
「新世代」の音の良さ
何はともあれ、楽器は音が良くなければいけません。CT-X5000に搭載されている「AiX音源」は、アコースティック楽器の生々しい空気感を再現しながら、エレクトリック・サウンドのダイナミックな音色変化が楽しめる新世代の音源です。今までとは一線を画すそのサウンドは、贅沢な波形容量をもとに、単に「良い音」なだけではなく、大音量のバンド演奏の中でもクリアに聴こえるように作られています。また、鍵盤のタッチによる強弱や、音の減衰なども限りなく実際の楽器に近いので、表現の幅をグンと広げた演奏が可能です。
ケタ違いのサウンド「AiX音源」が、高校生にも手が届く価格のキーボードに搭載されたことは嬉しい限り。経験者から初心者まで納得のいく音色で、バンド・サウンドが飛躍的に向上することでしょう。
大迫力アンプスピーカー搭載
キーボード・プレイヤーにとって意外と不自由なのが、アンプやミキサーを通さないと音が出ないこと。軽音楽部の活動で考えてみても、個人練習や他パートとのちょっとした確認、アコースティック形態や少人数ユニットでのライブなどの時に、いちいちシールド・ケーブルをつないで…というのは少々面倒でもあります。CT-X5000には新設計の15W+15Wステレオ・スピーカーが内蔵されているので、本体だけで高音質のサウンドが実現できます。
嬉しいのは、ミキサーやアンプにつなげながらスピーカーで出力することもできる点です。これで、バンド演奏時にはモニターとしても使えます。また、ボーカル・マイクを本体につなげて、内蔵されたエフェクターをかけることも可能なので、弾き語りやピアノ・ユニットでもCT-X5000があれば、他に何も要りません。
▲本格的なステレオ・スピーカーで練習やライブが変わる ※写真はイメージです。実際にはスピーカーネットは外せません
楽曲制作や個人練習をサポート
オリジナル曲の制作に役立つのもCT-X5000の大きなポイントです。 本体には17トラックのMIDIレコーダーが搭載されていて、最大10曲のオリジナル曲をレコーディングすることができます。しかも、最大8パートで構成された幅広いジャンルの音楽に対応した音楽性の高い伴奏パターンを多数収録しているので、専門知識が必要で手間も時間もかかるバッキング・トラックをあっという間に作ることができます。音楽制作にそのまま使ったり、作曲やアレンジのヒントにもなるでしょう。録音した音は42チャンネルのミキサーで各チャンネルごとに編集したり、好みのミックス・ダウンが行えます。
さらに、個人練習においてもUSBメモリーに入れた音源に合わせて演奏したり、自動伴奏機能を使ってバンド・サウンドの中で演奏を楽しめます。また、スピーカー付きのキーボードには珍しく、あらかじめ本体に登録されている音色を好みや楽曲に合わせて編集し、自由にオリジナルの音色を作ることもできるなど、便利な機能が満載です。
低価格で、ここまで多機能なオールイン・ワン・キーボードは驚異的。あれこれ買い揃えるのは難しい中高生にとって、「使える1台」になるでしょう。
価格:オープン(市場実勢価格:50,000円前後)
連絡先:カシオ計算機株式会社 https://www.casio.com/jp/electronic-musical-instruments/product.CT-X5000/